コンサート情報 | 2026年3月4日(水)〜3月12日(木)





「日本音楽の魅力発信プロジェクト」の海外公演ツアーの第1弾として、雅楽チームが2026年3月4日~12日にベトナムのホーチミン市を訪れ、以下の4つの公演を実施しました。
3月7日(土)9:30-10:30開会式冒頭で、ベトナムの古典音楽ニャニャクと日本の雅楽が紹介されました。ステージには3面のスクリーンが設けられ、両国の宮廷音楽の紹介を映し出しながらの演奏でした。「日本の雅楽の歴史紹介」映像は本プロジェクトの広報制作チーム(担当:渋谷蓉佳・宮森庸輔)が制作したものです。
フェスティバル2日目の3月8日には野外ステージでさまざまなパフォーマンスがおこなわれました。夕方16:30-17:00 に雅楽チームの公演が行われ、舞楽「陵王」(約15分)を上演しました。ステージの大型スクリーンには、舞人や演奏家の映像が同時に映し出され、大きな会場に集まった観客が、雅楽に見入っていました。
フェスティバルの一環として、3月9日の午後に、ホーチミン市音楽院で、学生を対象とした雅楽のワークショップが日越通訳付きで行われました。はじめに三浦礼美さんから、雅楽の簡単な紹介があり、続いて演奏家たちが各楽器の紹介をしました。次に、各楽器の唱歌を歌ってから実際に演奏体験をしていただきました。体験用に日本から龍笛30本、篳篥9本、笙3管を持参して、学生のみならず、音楽院の先生方にも体験に参加していただき、ワークショップは非常に盛り上がり、好評でした。最後に管絃《越殿楽》、朗詠《嘉辰》を鑑賞してもらいました。お礼に可愛らしいベトナムの子供たちが描かれたお米アートの額縁を頂きました。
フェスティバルの一環として、ホーチミン市音楽院で、3月10日の晩に雅楽とニャニャクのコンサートが開かれました。音楽院元院長で、日本音楽の研究者でもあるV. T. M. Huong先生が雅楽の解説をした後、《壱越調音取》を導入として、林邑楽2曲《胡飲酒破》、《迦陵頻急》が演奏されました。その後、音楽院の伝統音楽科長のDr. Hai Phuong先生のニャニャクの説明を挟んで伝統音楽科の先生たちによって華やかかつ荘重なベトナムのニャニャクが2曲演奏されました。続けて、篳篥三人による《双調調子》、三管による現代曲《なにわ鳥しぐれ》(森田泰之進作曲)が奏されました。このコンサートのハイライトは日越演奏家の共演による雅楽の林邑楽《抜頭》の合奏でした。吹き物(龍笛、篳篥、笙)と打ち物(鞨鼓、太鼓、鉦鼓)のパートは雅楽の演奏家が、弾き物(箏と琵琶)のパートは、ニャニャクの箏(ダン・チャン)と琵琶(ダン・ティパ)の演奏家が担当して合奏が行われました。リハーサルで最初は戸惑っておられた音楽院の先生方も、雅楽奏者たちの説明をすぐに理解し、コンサートでは雅楽の合奏に溶け込んで共演を果たしました。最後に、舞楽《陵王》の舞を披露しました。陵王の舞楽図は舞台やロビーに掲示された大きな看板にも描かれていたので、お客さまにも大変喜ばれました。演奏終了後には、音楽院から雅楽演奏家に感謝の花束とお土産が手渡され、ロビーでは狩衣装束の演奏家や舞人たちと記念撮影するお客さまの姿が多く見られました。
演奏会終了後には、ホーチミンのテレビや新聞などさまざまなメディアで取り上げられ、好評のうちにツアーを終了することができました。
文化も習慣も異なるベトナムでの音楽事業の実施には多くの「予想外」がありましたが、マネージメントの担当の大森瑞恵さん、渋谷蓉佳さん(育成対象者)、相葉雄介さん、野村八千代さんが、寝る間も惜しんで打ち合わせと準備に奔走し、一つずつ丁寧に対応していました。もちろん、ジャパンベトナムフェスティバルの運営を担当したAAB Viet Nam Co., Ltd.の平櫛開三さんをはじめとする皆様と、音楽院のMs. V. N. Dieu Tinh、Dr. T. Hai Phuong、Dr. V. T. M. Huong の先生方の暖かで真摯な対応のおかげで、このような成功を収めることができたと思います。ここにお名前を記して感謝の意を表したいと思います。