コンサート情報 | 2026年3月4日(水)〜3月12日(木)

雅楽チーム海外公演実施報告

日本音楽の魅力発信プロジェクト」
雅楽チームによるベトナム公演ツアー

ベトナム国旗
「日本音楽の魅力発信プロジェクト」雅楽チームによるベトナム公演ツアー「日本音楽の魅力発信プロジェクト」雅楽チームによるベトナム公演ツアー
日時
2026年3月4日(水)〜3月12日(木)
訪問地
ベトナム ホーチミン市
参加行事
第11回 ジャパン ベトナム フェスティバル (JVF) in ホーチミン他
主催
ホーチミン市人民委員会
Japan Vietnam Festival 実行委員会
ホーチミン市人民委員会 Japan Vietnam Festival 実行委員会
特定非営利活動法人 日本音楽国際交流会
助成
文化芸術活動基盤強化基金
(クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業)
Japan Creator Support Fund for Creators

実施概要

「日本音楽の魅力発信プロジェクト」の海外公演ツアーの第1弾として、雅楽チームが2026年3月4日~12日にベトナムのホーチミン市を訪れ、以下の4つの公演を実施しました。

  1. 第11回ジャパン ベトナム フェスティバル in ホーチミン「開会式での演奏」(3月7日)
  2. 第11回ジャパン ベトナム フェスティバル in ホーチミン「ステージ演奏」(3月8日)
  3. ホーチミン市音楽院「ワークショップ」(3月9日)
  4. ホーチミン市音楽院「コンサート」(3月10日)

各公演について

1第11回ジャパン ベトナム フェスティバル in ホーチミン
開会式での演奏

3月7日(土)9:30-10:30開会式冒頭で、ベトナムの古典音楽ニャニャクと日本の雅楽が紹介されました。ステージには3面のスクリーンが設けられ、両国の宮廷音楽の紹介を映し出しながらの演奏でした。「日本の雅楽の歴史紹介」映像は本プロジェクトの広報制作チーム(担当:渋谷蓉佳・宮森庸輔)が制作したものです。

開会式。雅楽の歴史紹介映像の前で伊﨑善之・國本淑恵・中村華子が演奏。(大森瑞恵撮影)
開会式後に、共演したホーチミン市音楽院先生方と。(大森瑞恵撮影)

2第11回ジャパン ベトナム フェスティバル in ホーチミン2日目
野外ステージ公演

フェスティバル2日目の3月8日には野外ステージでさまざまなパフォーマンスがおこなわれました。夕方16:30-17:00 に雅楽チームの公演が行われ、舞楽「陵王」(約15分)を上演しました。ステージの大型スクリーンには、舞人や演奏家の映像が同時に映し出され、大きな会場に集まった観客が、雅楽に見入っていました。

《陵王》中央で舞人が舞い、奏者は舞台左右の円座の上で演奏。(渋谷蓉佳撮影)
JVFの橋本聖子実行委員長と雅楽チーム。(渋谷蓉佳撮影)
■後列左から:中村華子、三浦礼美、清田裕美子、〆野護元、橋本聖子実行委員長、伊﨑善之、柏木理
■前列左から:鈴木絵理、五月女愛、矢田浩子、安達圭花、國本淑恵

3ワークショップ

フェスティバルの一環として、3月9日の午後に、ホーチミン市音楽院で、学生を対象とした雅楽のワークショップが日越通訳付きで行われました。はじめに三浦礼美さんから、雅楽の簡単な紹介があり、続いて演奏家たちが各楽器の紹介をしました。次に、各楽器の唱歌を歌ってから実際に演奏体験をしていただきました。体験用に日本から龍笛30本、篳篥9本、笙3管を持参して、学生のみならず、音楽院の先生方にも体験に参加していただき、ワークショップは非常に盛り上がり、好評でした。最後に管絃《越殿楽》、朗詠《嘉辰》を鑑賞してもらいました。お礼に可愛らしいベトナムの子供たちが描かれたお米アートの額縁を頂きました。

HCMC音楽院のMs. V. N. Dieu Tinh先生(右。実質的な受入窓口・兼対応) と通訳のホンさん(左)。後ろはティン先生の学生。(渋谷蓉佳撮影)
開始に先立って伝統音楽学科長のDr. Hai Phuong先生からお話。(渋谷蓉佳撮影)
中村華子さんの指導で笙を体験する学生たち。(渋谷蓉佳撮影)
鈴木絵理さんの指導で、通訳のホンさんの助けを借りて、篳篥の演奏に挑戦する学生たち。(渋谷蓉佳撮影)
龍笛は、サオ(ベトナムの横笛)の演奏ができる学生たちにはお手のもの。(渋谷蓉佳撮影)
最後に、音楽院からのプレゼントの「お米アートの額」を持って、皆で記念撮影。
(渋谷蓉佳撮影)

4コンサート「雅楽とニャニャク-伝統を未来に-」ホーチミン音楽院コンサートホール

フェスティバルの一環として、ホーチミン市音楽院で、3月10日の晩に雅楽とニャニャクのコンサートが開かれました。音楽院元院長で、日本音楽の研究者でもあるV. T. M. Huong先生が雅楽の解説をした後、《壱越調音取》を導入として、林邑楽2曲《胡飲酒破》、《迦陵頻急》が演奏されました。その後、音楽院の伝統音楽科長のDr. Hai Phuong先生のニャニャクの説明を挟んで伝統音楽科の先生たちによって華やかかつ荘重なベトナムのニャニャクが2曲演奏されました。続けて、篳篥三人による《双調調子》、三管による現代曲《なにわ鳥しぐれ》(森田泰之進作曲)が奏されました。このコンサートのハイライトは日越演奏家の共演による雅楽の林邑楽《抜頭》の合奏でした。吹き物(龍笛、篳篥、笙)と打ち物(鞨鼓、太鼓、鉦鼓)のパートは雅楽の演奏家が、弾き物(箏と琵琶)のパートは、ニャニャクの箏(ダン・チャン)と琵琶(ダン・ティパ)の演奏家が担当して合奏が行われました。リハーサルで最初は戸惑っておられた音楽院の先生方も、雅楽奏者たちの説明をすぐに理解し、コンサートでは雅楽の合奏に溶け込んで共演を果たしました。最後に、舞楽《陵王》の舞を披露しました。陵王の舞楽図は舞台やロビーに掲示された大きな看板にも描かれていたので、お客さまにも大変喜ばれました。演奏終了後には、音楽院から雅楽演奏家に感謝の花束とお土産が手渡され、ロビーでは狩衣装束の演奏家や舞人たちと記念撮影するお客さまの姿が多く見られました。

《なにわ鳥しぐれ》リハーサル。(渋谷蓉佳撮影)
《抜頭》でニャニャクと合奏。(渋谷蓉佳撮影)
《陵王》コンサートの看板にも陵王の図が用いられた。(渋谷蓉佳撮影)
終演後ホールの口ビーで記念撮影。(渋谷蓉佳撮影)

演奏会終了後には、ホーチミンのテレビや新聞などさまざまなメディアで取り上げられ、好評のうちにツアーを終了することができました。

文化も習慣も異なるベトナムでの音楽事業の実施には多くの「予想外」がありましたが、マネージメントの担当の大森瑞恵さん、渋谷蓉佳さん(育成対象者)、相葉雄介さん、野村八千代さんが、寝る間も惜しんで打ち合わせと準備に奔走し、一つずつ丁寧に対応していました。もちろん、ジャパンベトナムフェスティバルの運営を担当したAAB Viet Nam Co., Ltd.の平櫛開三さんをはじめとする皆様と、音楽院のMs. V. N. Dieu Tinh、Dr. T. Hai Phuong、Dr. V. T. M. Huong の先生方の暖かで真摯な対応のおかげで、このような成功を収めることができたと思います。ここにお名前を記して感謝の意を表したいと思います。

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