作曲者 |
山田検校 |
曲名 |
那須野 |
曲名カナ |
ナスノ |
作曲年 |
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楽器構成 |
歌、箏、三弦 |
楽曲編成 |
梟松桂の枝に鳴きつれ 蘭菊の花にかくるる野狐の臥床、虫の声さへ分ちなく、萩吹き送る夜あらしに、いと物すごきけしきかな。 野辺の狐火おもひに燃ゆる、もゆる思ひに、こがれ出でし、玉藻の前、萩の下 露いとひなく、月にそむけて恨み言。 過ぎし雲井にありし時、君が情に幾とせも、 比翼の床に鴛鴦の、衾かさねてちぎりしことも、胸にしばしも忘れはやらで、ひとり涙にかこち草、 ぬれてしをるる袖の雨。 そもそも我こそは天竺にて、斑足太子の墳の神、唐にてはほうじとよばれ、日の本にては鳥羽の帝に宮仕へ、玉藻の前となりたるなり。 清涼殿の御遊のとき、月まだ出でぬ宵の空、細砂吹きこし風もつれ、灯火消えしそのときに、我身よりひかりを放ちて照すにぞ、君は御悩となりたまふ。 桐の一葉に秋たちて、きのふに変るあすか川、今は浮世をかくれ笠、都をあとに見なしつつ、関の白川よそになし、那須野の原に住みなれて、つひに矢先にはかなくも、かかるこの身ぞつらかりき。 殺生石と世の人に、疎まることとなりはてし、涙の霰、萩、薄、振りみだしたる有様に、消えてはかなくなりにけり。
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演奏時間 |
13分11秒 |
楽譜 |
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音源 |
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委嘱 |
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演奏日 |
昭和10年8月発売 |
演奏者 |
歌・箏 今井慶松、歌 中能島慶子、三弦 中能島欣一 |
備考 |
作詞者不詳。山田検校作曲の中七曲の一。那須野の九尾の狐伝説、玉藻前伝説を歌舞伎化した江戸浄瑠璃を箏曲化したもの。主人公である玉藻前の心情表現を語り物風にまとめている。 |
作曲者カナ |
ヤマダケンギョウ |
曲名コード |
48-b2 |
サウンド |
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イメージ |
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