楽曲編成 |
たちわたる、霞を空のしるべにて、のどけき光新玉の、春たつ今朝は足曳きの、山路を分けて大伴の、三津に来啼く鶯の、南より笑ひ初む、かをりにひかれ声の麗らか。 羽風に散るや、花の色香も、猶し栄えあるこの里の、浪花は梅の名どころ。君が代は濁らで絶えぬみかは水、末澄みけらし国民も、げに豊かなる四つの海。 千歳限れる常磐木も、今世の皆に引かれては、幾世限りも嵐吹く音。 枝も栄ゆる若緑、生ひ立つ松に巣をくふ鶴の、久しき御代を祝ひ舞ふ。 秋はなほ月の景色も面白や、梢々にさす影の、臥しどにうつる夕まぐれ、そともは虫の声々に、かけて幾代の秋に鳴く、音を吹き送る嵐につれて、そよぐは窓のむら竹。
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